はじめに
こどもが寝ているときに泣き叫んで暴れるんです…
怖がって怯えているみたいで…
声をかけても泣き叫ぶばかり…
こどもは何も覚えていなくて…
何か病気なのか心配です。
こどもの相談現場では、そんなお話を聞くことがあります。

比較的よくあるご相談です
それは「夜驚症(やきょうしょう)」と呼ばれる、こどもの睡眠障害のひとつ。
今回は、夜驚症についてお話します。
同じような様子で心配されている方は、参考にしてみてくださいね。
こどもの睡眠については、それぞれ別記事がありますので、年齢に合わせてご覧ください↓
赤ちゃんが寝ない理由と月齢別対策
幼児の健やかな成長を支える睡眠習慣のポイント
小学生の健康を支える睡眠と学力向上のヒント

夜驚症についての基本情報
夜驚症(やきょうしょう)は、主にこどもに発生する睡眠障害のひとつで、睡眠中に突然泣き叫ぶ、または暴れるなどの行動が現れるものです。
この状態は深い眠りであるノンレム睡眠中に起こり、通常は眠り始めてから1~3時間以内に起こるといわれています。(参考:小児の睡眠障害-MSDマニュアル家庭版)

寝かしつけて2時間後くらいに起こるというお話が多いです
基本的には
・2~8歳くらいのこどもに多い

はじめて起こったのは幼児期というのがほとんど
・全体の1~6.5%のこどもに発生

以外といる!
・思春期までに自然と改善するケースが大半

自然軽快するので心配しすぎないでくださいね
といわれています!

夜驚症はなぜ起こる?
夜驚症の正確な原因は未だ分かっていませんが
次の要因が関与していると考えられています。
(参考:小児の睡眠障害-MSDマニュアル家庭版)
神経系の未発達:
こどもの脳が睡眠中の覚醒を適切にコントロールできないことが一因とされています。
ストレスや不安:
日中のストレスや環境の変化、心配ごとや不安感が引き金になる場合があります。
遺伝的要因:
家族に同様の睡眠障害がある場合、リスクが高まる可能性があります。
睡眠不足:
睡眠リズムの乱れが夜驚症を引き起こすことがあるとされています。
夜驚症でみられる様子
夜驚症では、次のような行動のいくつかが見られます。
-
突然起きて泣き叫ぶ。
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怯えた様子や興奮状態になる。
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心拍数の上昇や発汗、過呼吸を伴う場合こともある。
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翌朝には本人は何も覚えていないことが特徴です。

夜驚症はどう対処する?

夜驚症は適切に対処して安全に見守ることがよいです
慌てず冷静に対応する
泣き叫んだり、暴れているときに、こどもを無理に起こさず、見守ることが重要です。
無理に声をかけたり抱きしめたりすると状態が悪化する場合があります。
安全な環境を整える
寝室を危険なもののない安全な空間に整え、泣き叫んだり暴れたりしているときの転倒や怪我を防ぎます。
生活習慣の見直し
規則正しい睡眠リズムを保つことが予防に繋がります。
また、就寝前に興奮するようなことや、過度な刺激を避けることも大切です!
必要に応じて専門医の診断を受ける
夜驚症があまりに頻繁に起こる場合や、長期間続く場合は小児科医や睡眠障害専門医に相談しましょう。
夜驚症の予防策
夜驚症を予防するためには、次の点を心がけてみましょう。
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こどものストレスを軽減する
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快適な寝室環境を提供する
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十分な睡眠時間を確保する
おわりに
夜驚症は成長とともに自然に改善することが多いものですが、保護者が冷静に対応し、適切な環境を整えることで頻度を減らすことができます。
必要な場合は、ためらわず医療機関に相談してくださいね。
