イヤイヤ期とは??その背景と特徴
1歳半健診や3歳児健診の相談でも、よく話題になる「イヤイヤ期」「癇癪」。
イヤイヤ期は、こどもの健全な成長過程の一部で、一般的には1歳半頃から始まり、3歳ごろにピークを迎えるといわれます。
この時期のこどもは「自我」が芽生え、自分の意志を強く主張するようになります。
ですが、言語能力や感情コントロールがまだ未熟なので、うまく伝えられずに「癇癪」を起こすことがあるのです。

言語能力や感情コントロールが比較的早く発達するタイプのお子さんは
あまりイヤイヤ期が強く感じられないかもしれませんね!
イヤイヤ期の特徴3点
すべて「イヤ!」
親の提案や指示に対して、否定的になることがあります。
感情が爆発
何かを拒否するときに、泣きわめいたり、物を投げたりすることがあります。
「自分で!」
自分でやりたいという意志が強くなるけれど、実際にそれをすることは難しいことが多いものです。

癇癪とは??原因と基本的な対応法
癇癪の原因3点
癇癪とは、激しく泣いたり、奇声を発するなど興奮した混乱状態のこと。
癇癪は、次のような状況で起こりやすいといわれています。
- 自分の思いが伝わらない。
- やり遂げたいことが妨げられる。
- 環境や状況に満足できない。

なので、癇癪はイヤイヤ期に起こりやすいですが、イヤイヤ期の年齢を超えても癇癪が強い子はいます。
対応の基本3点
気持ちを代弁する
癇癪が起きると、親もイライラしてしまう気持ちはとーってもよく分かります。
ですが、まずは一旦「○○がイヤだったんだね」と共感を示すことで、子どもは気持ちを落ち着けやすくなります。

(公園からまだ帰りたくないと癇癪起こされるときなど…)
はじめに「もっと遊びたかったね」と言えるとよいですね!
危険を防ぐ
癇癪中の行動が危険な場合は、すみやかに安全を確保します。

投げてしまうと危ないものは、避けておけるといいですね!
タイムアウト法を活用
一定の時間、子どもを静かな場所に移して、気持ちが落ち着くのを待ちます。

安全で静かな場所で過ごすと、落ち着きやすくなります

イヤイヤ期のこどもに寄り添う具体的なアプローチ
コツ1:一貫した対応
親の言葉や態度に一貫性を持つことで、こどもは安心感を得ます。
どうして「ダメ」なのかの理由を具体的に説明し、代わりの案を提示できるとよいです。

1度「ダメ」と伝えたのに、泣きわ喚かれたから「いいよ」となると、イヤイヤ期が長く続いたり、癇癪が強くなったりしてしまうことがあります。
コツ2:選択肢を与える
「どっちの服にする?」「どっちを食べたい?」
選択肢を与えることで、こどもは自分の意思を表現することができます。
そして、自分で決めた感覚をもてるのです。
コツ3:言語化して伝える
「がんばっているね」「できたね」
努力していることや達成できたことを褒めることで、こどもは前向きに気持ちよく行動できます。
癇癪を軽減するための環境作りと心構え
環境作り
ルーティンを作る
日常のスケジュールを明確にすることで、こどもは分かりやすくなり安心します。
トイトレ→お風呂→夕食→絵本→就寝…
といったように、各家庭のスケジュールの中で工夫できるといいですね。
就寝前に「まだ寝ない!」などと癇癪に繋がってしまう場合には、こちらも合わせてお読みください↓
こどもの睡眠:幼児期の心身の健やかな成長を支える睡眠習慣のポイント
刺激を減らす
大きすぎる音や明るすぎる照明を避けて、リラックスできる環境を工夫できるといいですね。

親もイライラしてしまうときはあります!
ですが、怒鳴り声やついつい大きな物音をさせてしまうと癇癪が長引いてしまうかもしれません…
心構え
親自身のリフレッシュもとっても大切です。
親が元気であることは長い子育ての中でもとっても重要なことです。
深呼吸や短い休憩など少しでも自分の時間を取りながら対応しましょう。
イヤイヤ期の癇癪は、こどもの成長過程であることを理解し、大きな視点で見守る余裕を持てるといいですね。
それでも、こどものイヤイヤ期がしんどい…
癇癪が多く、長く続いて辛い…
そんな方は、こちらも合わせて読んでみてください↓
子育てがしんどいと感じているあなたへ:しんどい時期を乗り越える!心を楽にする5つのヒント!

イヤイヤ期を通じて得られる親子の成長
イヤイヤ期とその中で起こる癇癪は親にとって試練の時間です。
同時にこどもが成長する貴重なステージでもあります。
この時期を通じて、親子の絆が深まり、こどもの自己主張や社会性が発達するひとつになることがあります。
一方で、イヤイヤ期と癇癪は避けにくい現象であることが多いですが、中にはイヤイヤ期?癇癪?どちらもないかも…というお子さんもいるかもしれません。
こどもの発達には個人差も大きく、さまざまな要因が絡み合うものです。
悩みや心配を抱えたときには、ぜひ相談できる人を探してみることも忘れないでくださいね↓
子育て支援センターってどんなところ?活用のメリットデメリットまとめ
使えるものは使って!みんなでこどもの成長も親の成長も願えるといいなと思っています。
