はじめに
赤ちゃんが笑うと、「笑ったー♡」ってうれしい気持ちになるものですよね。
赤ちゃんの笑顔は「天使のほほえみ」といわれるほど、みんなをしあわせにするものです。
でも…
うちの子はいつも泣いてばかり…
どうしたら他の赤ちゃんみたいににこにこしてくれるの?
そう思って悲しくなってしまうことはありませんか?
どんなときに、どうしたら、赤ちゃんは笑ってくれるのでしょう?
たくさんの赤ちゃんとの出会いの経験から、赤ちゃんの笑いを引き出すコツをご紹介します!

赤ちゃんはどうして笑うの?
生後すぐにみられる「生理的微笑」
実は、新生児期(生後すぐから1ヶ月以内)の赤ちゃんの笑顔は、本当に笑っているわけではないのです。

いきなりの残念話ごめんなさい…
生後1ヶ月頃までの赤ちゃんの笑顔は「生理的微笑」または「新生児微笑」といって、神経が働いて笑っているようになっただけといわれています。
生後すぐの赤ちゃんは、大人のように笑顔を作る表情筋を自由に動かせるわけではないのです。
なので、大人が考えるような、嬉しくて♡、楽しくて♡、しあわせ♡で、赤ちゃんは笑ったわけではないのです。
でも、赤ちゃんがふっとみせる笑顔はやっぱり「笑ったー♡」」ってこちらも笑顔になっちゃいますよね!

ママを見て笑ったー♡

いや、今はパパを見て笑ってくれたよ♡

ばぁばを見てたわよ♡
赤ちゃんは無防備な状態でこの世に誕生します。
お世話してくれる人がいなければ生きていけません。
誰かに大切に守ってもらわないといけないのです。
だから、ちゃんと守って育ててもらうために、笑顔のような表情を創り出していると考えられています。
赤ちゃんに備わった大事な大事な本能なのです。
赤ちゃんの笑顔を見たら、この子を守らなきゃ、大切にしなきゃ、って周りの人がたくさんの愛情を注いでくれるからです。
生後2ヶ月頃からの「社会的微笑」
「生理的微笑」をきっかけとして、赤ちゃんは周りの人からたくさんの愛情を注がれ、たくさんの笑顔を向けられるようになります。
そんな安心できる環境にいると、赤ちゃんは自分の意思で笑うようになるのです。
生後2~3ヶ月頃は、ミラーニューロンという人の動作を見て真似しようとする神経細胞が発達します。
大人の声を真似してみよう声を出してみたり、大人の顔真似をしようとします。
ちょっと時間はかかりますが、大人が口を尖らせていたら、じーっとみて口を突き出してみたり、大人がべろばろばぁと舌を出していたら、舌を出そうとしてみたり。
そうして、自分で表情筋を動かせるようになってくると、自分が笑ったら周りの人も笑顔になってくれる、と認識して、何度もくり返し、笑ってくれるようになるのです。
なので、赤ちゃんにたくさんの笑顔をみてもらって、たくさん真似をしてもらえるといいですね。
赤ちゃんによっては、生後半年くらいまであまり笑わないこともあります。
笑うようになる時期には個人差もあるので、心配しすぎないでくださいね。

赤ちゃんの笑いを引き出すコツ:触覚と前庭覚
特に生後半年くらいまでの赤ちゃんを笑わせるコツは、なにかをみせて「視覚」で笑わせるのではなく、「触覚」と「前庭覚」を取り入れること!
「触覚」では、肌に触れられる刺激を通して、赤ちゃんに笑ってもらいます。
こちょこちょこちょ~はその定番、誰にでも簡単にできるあそびですね。
「前庭覚」とは、あまり聞きなじみのないことばですが、重力や体の傾き、スピード感を感じる感覚のことです。
ブランコや滑り台、でんぐり返しなどをしてあそぶことをイメージしてもらえると、こどもは前庭覚を刺激するあそびが好きなことが分かります。
赤ちゃんにもこの感覚を取り入れることで、笑ってもらうことができます。


では、この2つを取り入れた遊びをご紹介しますね
はりにいとをとおしましょう
まだ首が座っていない赤ちゃんにもおすすめ!触覚をたくさん刺激するあそびです。
赤ちゃんは仰向けで寝て、大人は足側に座りましょう。
♪♪
はりにいとをとおしましょう
チクチクチクチクチクチクと
(両手の人差し指で赤ちゃんのお腹をいっぱいつつく)
ぬったらぞうきんの できあがり
バケツのなかで ジャブジャブジャブ
(赤ちゃんの両足を持って揺らす *やさしくね♡)
あらって しぼって
(赤ちゃんの両足を交差させる *股関節に無理がかからないように♡)
ふきそうじ~
(両手でお腹をさする *いっぱい触れ合って♡)

メロディーや歌詞は地域によって違いがあるようです。自分なりでOK!
うまはとしとし
首が座ってからの赤ちゃんにおすすめ!前庭覚を刺激するあそびです。
赤ちゃんの両脇を抱えて、向かい合って大人の太ももの上に乗せましょう。
大人は足を伸ばして床に座っても、椅子に座ってもOK!
♪♪
うまはとしとし
ないても つよい
うまは つよいから
〇〇(赤ちゃんのお名前)も つよい
ぱかぱか どしん
(太ももを開いて、赤ちゃんのお尻がストンと下に落ちるように)

ストンと落ちたところで赤ちゃん大笑い!
*赤ちゃんの首が座ってからにしましょうね。
*お尻を床に打たないように両脇を抱えましょう。

歌は苦手で……

大丈夫です!簡単笑わせ法もあります!
まだまだある簡単笑わせ法
・赤ちゃんのお腹に口を付けてぶーっと吹いて音を出す
・赤ちゃんのほっぺたをパクパク食べる
・赤ちゃんの両脇を抱えて向き合いながら、わざとハックショーンとくしゃみをして赤ちゃんを揺する
・赤ちゃんのおでこにふーっと息をふきかける
・赤ちゃんの全身を敷地に、人差指と中指がテケテケテケと追いかけっこをする
まとめ
赤ちゃんはどうして笑うのか、赤ちゃんの笑いを引き出すコツについてご紹介しました。
・生後すぐは大事な本能で笑っているように見える ・生後2ヶ月頃からは笑いや顔の真似をする ・赤ちゃんの笑いを引き出すコツは触覚と前庭覚への刺激にアリ
最後にお伝えしたい大事なことがあります。
それは、赤ちゃんの笑いを引き出すのは、ママだけの役割じゃないということ。
赤ちゃんが泣いてばかり…
母親失格なんだ…
私はこの子に嫌われてるんだ…
そう感じているママさんにたくさん出会ってきました。
でもね、赤ちゃんはどうして笑うのか、も、赤ちゃんの笑いを引き出すコツ、も何ひとつママにしかできないことはなかったですよね。
赤ちゃんはみんなで笑わせていくのです。
ママが疲れているときにはママはぐっすり寝て。
パパやじぃじばぁばや先生が、赤ちゃんを笑わせればいいのです!
そうしたら、ぐっすり寝て元気をチャージしたママが、また笑って、赤ちゃんがその笑顔を真似してにこにこになりますよね。
赤ちゃんも大人も、少しでもしあわせな時間が多くなることを願っています。
